第46回報知映画賞の授賞式での田中圭と永野芽郁(写真:アフロ)

永野からキスをねだるシーンも

 とはいえ、公開初日に映画を見た観客からの評判は上々のようだ。

「芽郁ちゃんの不倫のこととかいろいろあったから、正直、最初は『頭に入って来るのかな』『ちゃんと見られるかな』と不安だったんですけど、映画が始まったら、永野芽郁というよりも林明子役として映画に引き込まれました」(前出の女子大生)

 映画の原作は、漫画家の東村アキコ氏の自伝的エッセー漫画。2015年に「マンガ大賞」を受賞した大ヒット作品で原作ファンも多い。永野が演じるのは宮崎県在住の高校生・林明子。大学進学を目指し、友人の誘いで絵画教室に通うようになるが、絵画教室の教師・日高健三先生(大泉洋)は竹刀を持って指導するスパルタ教師だった。そんな明子と日高先生との9年間にわたる歳月が、コミカルながらも切ない物語として描かれている。

 映画では、永野が大学内でイケメン学生を見つけて、階段を駆け上がり「私の絵のモデルになってもらえませんか?」とアプローチする。その男性と付き合い、永野から唇を突き出し、キスをねだるシーンもある。この演出が不倫騒動を想像させるという声も一部にあるようだが……。

 映画を見に来た20歳の2人組の女性に印象を聞くと、大学生の女性はこう話した。

「キスシーンで、私は田中圭のことが思い浮かんだりはしませんでしたね。作品として必然性があるシーンだったのではないでしょうか」

 そして、もう1人の会社員の女性は永野の魅力をこう続けた。

「愛嬌(あいきょう)があって、誰に対しても低姿勢で腰が低い。女優だからって気取っていないし、飾らなくて、私は好きです。ファンもちゃんと大事にしているから、今日も私くらいの年代の女性ファンが多いんだと思います」

 ただ、公開初日に関してはさびしい光景がみられたのも事実。記者も午後1時35分から東京・丸の内の映画館で上映を見たが、目視した限りでは、1階席には20人くらいしか客が入っておらず、まさに「ガラガラ」の状態だった。記者が座った列には女性客が1人ポツンといるだけだった。同じ回を見ていた自営業の男性(58)はこう話す。

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