
先週に多く読まれた記事の「見逃し配信」です。ぜひ御覧ください(この記事は「AERA DIGITAL」で2025年4月28日に配信した内容の再配信です。肩書や情報などは当時のまま)。
【保護者の声】部活に「感動」顧問に「不満」、意外なホンネがずらり





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子どもにとって大切な青春の一コマである中学・高校の部活動。その多くは保護者の「協力」を前提に成り立っている。練習試合で送迎するのは当たり前、お茶係やさしいれも…。サポートする保護者の負荷は大きい。
練習試合がある日は一日仕事
娘のバレーボールの練習試合がある日は、親も1日仕事だ。
土曜日の朝6時、東京都に暮らすマユミさん(仮名、40代)は中学生の娘に付き添って家を出た。電車や地下鉄を乗り継いで対戦相手の中学校に向かう。
「鉄道の路線も複雑で、中学生だと1人では行けませんから」(マユミさん)
仕事の都合で送迎できない親の子どもを一緒に連れて行くこともある。集合時間の7時になると、子どもたちを連れた保護者が続々と体育館に到着した。
試合の間、マユミさんは部活のママ友たちとともに、わが子やチームのプレーに声援を送る。熱心にビデオを撮影する保護者もいる。
熱中症対策にゼリー飲料をさしいれ
外の日差しが強くなり、体育館の中も暑苦しくなってきた。子どもたちは水筒を持っているが、まだ自分の体調を管理できる年齢ではないから、熱中症への対策は親の役割だ。
マユミさんは近くのコンビニエンスストアに行き、ゼリー飲料やスポーツドリンクを購入し、子どもたちに差し入れた。
購入費用は保護者全員で負担するのがルールだ。マユミさんが「ドリンクを買って支給しました」とLINEで伝えると、お礼の連絡があり、PayPayなどのキャッシュレス決済で代金が振り込まれた。
練習試合が終わるのは夕方になることもある。子どもたちが疲れている様子なら、その場で少し休んでから帰るなどの「心配り」も重要だ。

保護者の協力は欠かせない
いま、子どもたちの部活動に保護者の協力は欠かせない。
今年3月、AERA dot.とAERA編集部が保護者向けに行った部活動に関するアンケートには、114件の回答が寄せられた。回答者の6割が「部活動の手伝いをしたことがある」という。「進んで引き受けたか」という問いに対して、「はい」は64%、「いいえ」は9%、「どちらでもない」は、27%だった。