Snow Manのメンバーは全員のスケジュールを共有しているので、この作品について気になっているメンバーが「いよいよ撮影が始まったね」と声を掛けてくれたこともありました。僕が演じる玖村という人間が、復讐劇にどのように絡んでくるのか、玖村という人間の存在によって物語がどこまでかき乱されていくのかは皆さんにも見届けていただきたいですし、メンバーにも面白いストーリーとして観てほしいなと思っています。

行ってみたい場所

――“復讐もの”として印象的だった作品として、Snow Manのメンバーである深澤辰哉が出演していたドラマ「わたしの宝物」(2024年)を挙げた。

阿部:“復讐系”とカテゴライズするのは少し違うのかもしれませんが、一つの事件があり、「そこから目が離せない」「この先どうなるのだろう」と、次週の展開が楽しみになるという意味で、とても面白かったです。

「あなたを奪ったその日から」も、週ごとに台本の切り替わるタイミングが秀逸だと思っています。僕自身、「え? ここで終わるの?」「この状態のまま1週間お預け?」といった驚きがありました。そうした意味では、すごく盛り上がりそうだなとも思います。自分は親の立場になったことはないのですが、「親の立場なら、こんなふうに考えるのも、もしかしたら“正義”と言えるのかもしれない」と思えることも、このドラマの面白いところだな、と思います。

――朝の情報番組のパーソナリティー、クイズ番組への出演、とさまざまな仕事をこなし多忙な日々は続く。旅好きでアートにも造詣が深い阿部に、「いま、時間が空いたら行ってみたい場所はありますか」と尋ねると、ポケットからササッとスマホを取り出し、こう口にした。

阿部:島根県にある足立美術館に行ってみたいですね。立派な日本庭園があって、外国人観光客の方々にも人気のある場所のようです。クイズ番組に出演した際に初めて知った場所なのですが、めちゃくちゃ良さそうな所だな、と。さまざまな仕事をすることで知識が広く身につき、「知らない世界について学ぶのは楽しいな」と感じています。

(ライター・古谷ゆう子)

AERA 2025年4月7日号より抜粋

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