明治から昭和初期にかけて日本は大陸に勢力を拡大した。1931年に関東軍が満州事変を起こし、翌年、中国東北部に傀儡(かいらい)国家「満州国」を建国した。長春(旧新京)、大連、旅順、瀋陽、ハルビンなどには今も当時の建物が残されている。写真家・船尾修さんはそんな建物を約400カ所も撮影した。「右だとか、左だとか、そういうイデオロギー的なものを排して、今も残る建物を純粋に写した。それをどう評価するかは、見る人にゆだねたいし、資料として後世に残したい」(船尾さん)。
〈読まれた記事をGWに再チェック〉「私、フェミニズムって大嫌いなんです」 規制に抗いながら「昭和のエロ」を撮り続ける写真家・マキエマキ