
1位「エンジニア」、2位「会計士」、3位「教師」、4位「会社役員」、5位「弁護士」。
収入の高そうな(?)医師はベスト5に入らなかった。
上位3つの職業の特性を見ると「コツコツ型が勝つ資本主義」という実態が見えてくる。
1位の「エンジニア」は、与えられた納期と予算の範囲内で工夫して安全で便利な製品を作る仕事。
2位の「会計士」は厳格な会計ルールの中で工夫しながら資金の流れの透明性を確保する仕事。
3位の「教師」は設備と生徒を与えられ、その中で工夫しながら教育目標の達成を試みる仕事。
いずれも限られた条件の中で工夫して成果を上げようとする職業だ。与えられた給与(報酬)の中でコツコツと投資を継続する姿が浮かぶ。
親の遺産相続でしょ?
「でも親などからの遺産相続があった人も結構、交ざっているんでしょ?」と思うかもしれない。
この調査では79%が遺産を一切受け取っていなかった。100万ドル以上の遺産を受け取った人は全体のわずか3%。
そして全体の80%が自身のことを「中流かそれ以下の家庭の出身」と回答した。
つまり100万ドル以上の資産を築いたのは裕福な家庭に生まれたから……という推察は間違っている(と言って差し支えない)。
米国のミリオネアの最終学歴も調査されている。大学進学率が38%の米国において、ミリオネアの88%は大卒だった。しかしそのうち62%は公立・州立大学。米国の4年制大学の76%が私立大学であることから考えると、62%は「かなり多い」といえる。
そして米ミリオネアの52%は大学院まで修了していた。このデータから得られる結論は「お金持ちと知識の量は概ね比例するが、学んだ場所の『学費』は公立が多いため安い」。