俳優、タレント、歌手と多岐にわたって活動するファーストサマーウイカさん。個性的なセルフ・スタイリングのこだわりを語った。AERA 2025年2月10日号より。
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「わ、想像を超えてきましたね!」
衣装を纏い撮影スタジオに現れたファーストサマーウイカを目の前にし、そんな言葉が口をついた。筆者の声がけに目を見開き、あはは!とおどけた顔を見せると、堂々とカメラの前へ。頭のてっぺんから指の先まで、こだわり抜いたその装いに一切の手抜きはない。
「蜷川実花さんの代名詞とも言える花の前で『あえて咲きたい』と思ったんです。“擬態”ですね」
メイクは自らが手がけた。巷では目にしたことのないような深い紫色のリップは、海外のECサイトで偶然目にした際、購入しておいたものだという。
「セールなどでも、多くの人が『いったいいつ着るの?』と思うような金のレオタードなどを見ると、『いつか使うかもしれない』と手を伸ばしてしまう。小劇場出身の人間の性なのかもしれません」
一度は被写体になってみたい、これが最後かもしれない──。蜷川の撮影には、そんな想いとともに臨んだ。この日は朝5時に起床し、自宅で一人、メイクのリハーサルをしたという。
全力でその場を楽しむ姿が和やかな空気をもたらし、ドラマやバラエティーの現場を一つにするのではないか。そう伝えると、「シチュエーションによると思います」と素直な答えが返ってきた。
「私は声も大きく、圧も強く、間髪入れずに誰にでも意見を言えてしまう性格だからこそ、気をつけなければ、と考えるようになりました。相手は急にハンドルを切られたような感覚になるでしょうから、多少遠回りになっても、言い方、伝え方には気をつけていかなければ、と」
主体的に生きながらも周囲に気を配り、どこか俯瞰しながら自分を見ている。それこそがこの人の魅力なのかもしれない。(ライター・古谷ゆう子)
※AERA 2025年2月10日号