東京ドームで引退会見をするイチローさん
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 11月18日(日本時間19日)、米国野球殿堂は来年1月に決まる殿堂入りの候補者28人を発表した。候補者には2019年に引退したイチロー(51)が入り、SNSでは大きな盛り上がりを見せている。

【写真】イチローと殿堂についてアツく伝える米メディア

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イチローに熱視線再び!

「イ・チ・ロー! イ・チ・ロー!」

鳴りやまないイチローコール。かつてシアトルの球場で巻き起こった大歓声を想起させるほど、いま、イチローがアツい注目を浴びている。

 野球殿堂入り候補者を伝える米国メディアのコメント欄やSNSはイチローを支持する野球ファンの言葉であふれる。

「イチローは間違いなく殿堂入りするだろう。あるいはそうなるべきだ」

「候補者の中では、イチローは究極の選手だ。他の選手もいい選手だが、殿堂入りするほどではない」

「イチローは唯一無二。他の誰もこの領域にはいない!」

「もしイチローが満場一致で殿堂入りしなかったら、野球界にとって恥ずべきことだ」

イチロー外しはありえない

 大リーグで顕著な活躍をした選手や監督、コーチ、審判員、また野球の発展に大きく寄与した人物に対してその功績を称える米国野球殿堂。選手の場合、大リーグで10年以上プレーし、引退後5年たつと候補者として殿堂入りの資格が得られる。全米野球記者協会に10年以上取材する記者による投票で殿堂入りが決まる。

 多くのメディアも殿堂入りの筆頭にイチローの名前を挙げる。米3大テレビ局、CBSもその1つだ。

 CBSスポーツは「この投票で確実に選ばれる選手が1人いる。それはイチロー・スズキだ」と伝える。

 各メディアが注目するのは、イチローが「満場一致で殿堂入りするか」。これまで満票となったのは大リーグ屈指の守護神、マリアノ・リベラ元投手だけだ。

 CBSスポーツは、「イチローが殿堂入りすべきではないという人を見つけるのは難しい」という。投票に反対する理由を見つけるのが困難だからだ。

 野球についての著作でエミー賞を受賞したThe New York Timesの記者、ジェイソン・スタークさんはThe Athletic紙に「イチローが満場一致で選ばれないわけがない」というタイトルの記事を書き、こう問いかける。

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