違法電動アシスト自転車での道路の通行を控えるよう呼びかける国民生活センター

 東京都内でタクシーの運転手を務める50代の男性が語る。

「ここ最近早すぎる自転車が多く、よくみると全くペダルをこいでいない。時速50㎞近くでている電動アシスト自転車もあって、とにかく危険。中には、デリバリーサービスの配達員が乗っていることもある」

 そんな違法電動アシスト自転車の被害はいま、急増している。実際に大けがを負う事故も起きている。

 2021年10月には、ペダルをこがずに自走できる違法電動アシスト自転車を東京都豊島区の路上を無免許で運転し、別の自転車に乗っていた女性(当時57歳)をはねて怪我をさせ、飲食店従業員の男性(当時26歳)が無免許過失運転傷害の疑いで逮捕された。被害を受けた女性は、右手の指を切断する大けがをした。逮捕された男性は事情聴取に対して、自転車同士の事故とうその供述をしていたという。

値段は15~30万円ほど

 国民生活センターと消費者庁は今年4月、事故につながるおそれがあるとして違法電動アシスト自転車の製品名を公表し、使用を控えるよう呼びかけた。

 違法電動アシスト自転車はどこで売買されているのか。

 国民生活センターの担当者は、「インターネットのオークションサイトや、ネット通販で販売されている」と指摘する。実際にネット通販のサイトで検索をしてみると、こがずに自走できる「フル電動アシスト自転車」がいくつか販売されていた。値段は15~30万円ほどだった。

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