ダイアナ元妃生誕60周年にあたりケンジントン宮殿であった銅像の除幕式に出席した王子2人(2021年7月1日、ロイター/アフロ)
ダイアナ元妃生誕60周年にあたりケンジントン宮殿であった銅像の除幕式に出席した王子2人(2021年7月1日、ロイター/アフロ)

 しかし、英国メディアは厳しい評価のオンパレード。タイムズ紙は星一つで、「陳腐でバカバカしい。ナルシストのくだらない自慢話」と切って捨てた。リスナーからは「ビクテムカード(被害者という切り札)をまた使用した」「退屈で途中で聞くのをやめた」などの声が上がり、米国からも「今は物価高、教育費の捻出などで頭がいっぱい。大金持ちで大邸宅に住み、称号を持つ女性が同情を求めても、不愉快なだけ」といった意見が寄せられたという。

 共感のほかに怒りの声が湧き出てくるのも無理はない。番組を始めるにあたり、スポティファイは2020年12月、メーガンさんと2500万ドル(約34億円)の複数年契約を結んだとされる。番組は12回シリーズで、毎週配信されるが、超高額なのは明らかだ。

 ちなみに2回目のゲストは歌手のマライア・キャリー(53)。「デュアリティー・オブ・ディーバ(歌姫の二重性)」というテーマで、二人が共にミックスルーツ(複数の国や文化にルーツを持つ人)であることから話が進み、マライア・キャリーがメーガンさんを「あなたこそディーバ」と話す場面もあった。今後は、インド系俳優のミンディ・カリングや韓国系コメディアンで俳優のマーガレット・チョーらの名前が上がっている。

 ほかのメディアでもメーガンさんは積極的に発信する。奔放な発言が物議を醸すことも多い。

 米国の雑誌「ザ・カット」の独占インタビューでは、19年にロンドンで開かれた映画「ライオン・キング」のプレミアに出席した時のエピソードを紹介。南アフリカ出身の男性キャストが自分を光を見るように見つめ、「あなたがロイヤルファミリーと結婚した時は、私たちはまるでネルソン・マンデラ(元大統領)が釈放された時と同じように喜び、通りで踊りました」と話したという。

 だが、このエピソードそのものがウソだった可能性が出てきた。当のキャストは「プレミアには行っていないし、メーガンさんと会ってもいない」と言い出したのだ。プレミアに出席した南アフリカ出身の作曲家はハリー夫妻と立ち話をしたが、1分足らずで内容も覚えていないという。

 そもそもマンデラ氏の名前を出したことにも批判が集まる。マンデラ氏といえば、27年の獄中生活を耐え抜き、釈放後はアパルトヘイト撤廃に力を尽くしてノーベル平和賞を受賞した偉人だ。さっそく彼の孫で国会議員のマンドラ・マンデラ氏は「祖父の釈放と結婚式は比べ物にならない」と不快感を示した。

 そんなお騒がせのメーガンさんだが、王室に入るときにやめたブログも再開して発言を続けるという。その言動はさらに過激化、先鋭化しそうだ。彼女の暴走を止められる人はいない。

暮らしとモノ班 for promotion
防災対策グッズを備えてますか?Amazon スマイルSALEでお得に準備(9/4(水)まで)
次のページ
ダイアナ妃没後25年の日に・・・