皆さん「オー パッキャマラド~」ん? わかりませんか?? あの名曲『クラリネットをこわしちゃった』ではないですか! 知らないとは言わせませんよ。“昭和人”であれば誰もが一度は(一度どころかナンセンスで“はまる”曲なので脳内リピート何度でも)こどもの頃歌ったはずです。おそらく“平成人”にもこの曲は浸透しているはず(もししてなければ、ぜひしなさい)
しかし、♪とっても大事にしてたのに~、なんでこわれてしまったのか……。それに2番では♪ドとレとミの音がでなかったのに、3番になると♪ドとレとミとファとソとラとシと、一気にほとんどの音がでなくなってしまうのか。短時間でこわれ方が進行するとはいったいなにごと! もしかして練習するのがいやでお前がこわしとんちゃうか(怒) でもだいじょうぶ。まだピアノでいう黒鍵の音はでるので、チャルメラを練習しなさい。そのこわれたクラで「夜鳴き蕎麦屋」でもやりなはれ~。はい、閑話休題(汗)
坂田明と言えば“泣く子は黙り 寝る子はとび起き 勉強する子は踊りだす”ハナモゲラン星雲からやってきた最強の20人格的ミジンコティストでございますが、その坂田さんがある時、伝家の宝刀アルトサックスを静かに脇に置き「わし、クラリネット吹くかんね」と宣言したのが事の始まり。あっと言う間に打ち揃うクラリネット界の剛の者4人衆。それに、ピアノ弾き2名を加えてできあがったのがこの『坂田明とまじめな仲間たち』なる6人編成のグループ。(注 私の妄想です。このグループの成り立ちについては、発起人であり代表の野崎剛史さんからちゃんと伺ったのですが、もう私の脱線がとまりません。誰かたすけて(焦))。このたび3月11日(金)名古屋、12日(土)大阪、13日(日)東京と、3日間連続でライブをやります。
クラリネット。「実は昔やってました。私、吹奏楽出身なんです」という方が意外と多いのにはびっくりしますが(もちろんそういう方はこの『さかまじ』ライブに興味を持ってくださいます)元&現クラリネット奏者以外の一般の皆様にもぜひこのライブにいらして頂きたいです。「ミュージシャンは一人、一民族」というベースの吉野弘志さんの名言がありますが、クラリネット吹きも4人集まれば四人四様の音楽が繰り広げられます。クラシック、ジャズ、クレズマー等さまざまなスタイルの音楽が聴けます。私のふざけた筆致はこの際どこかに置いといて。ぜひ坂田さんと仲間たちが“大まじめに”取り組む『さかまじ』の音楽を体感しにいらしてください!
リハを一緒にやっていて面白いなと感じたのは、あの天下の坂田さんが「このパッセージの運指ってどうやるの?」と言って、積極的に他の奏者の方にきいていたりすること。サックスとクラって根本的に違う楽器なのだなあと、あらためてよくわかるエピソードです。あと“クラシック部”の方のために“ジャズ部”の坂田さんが自分のやるであろう(やるかもしれない&やりかねない)「アドリブ」を「パッキャラマド~パオパオ~リラケレサロクマノサ~」と自在に譜面に書いてしまった箇所を、“クラシック部”の方があまりにも技巧的に難しくて悶絶しながら吹いているところ。見ていて思わず「できないとこは好きに変えて吹けばいいのに」と思ってしまうのが、“ジャズ部”の私の浅はかさ。書かれた音符と心中するかのごとくの鬼気迫る演奏にご期待ください!
当日の演奏曲は、坂田さんの《チック・タック》(『さかまじ』の前身のグループ『クラリネットの三差路』から引き継がれてきた名曲)、《役立たずA Good For Nothing》(私の渾身の編曲を聴いて!)、イシュトヴァーン・コハーン《Konzertstuck a la Feidman》(ハンガリー出身の新進気鋭クラ奏者が作曲したクレズマーベースのこれまたとてつもない名曲! クラ関係者の方で未聴の方はぜひこの機会に聴くべし、べしべし!)、他にもヘンデルあり、ラグタイムありの盛りだくさん。間奏曲的に、私とピアニスト林絵里さんのドビュッシー《小組曲》のピアノ連弾もあります。
最後にボソッと一言ですが、参加メンバー全員が他にもいろんなコンサート、ライブをやっているので集客がたいへん(大汗)。でも自信を持ってお届けします。次回いつこのメンバーで集まれるかわかりません。春の足音も近づいてきました。皆様、お待ちしています! [次回3/28(月)更新予定]