AERA 2024年7月15日号より

「19年7月のサービス開始以来、0.2%から一度も変えていません。現状、下げる予定もありません」

 ここでいじわるな質問をした。あおぞら銀行は24年3月期の決算発表で、配当見送りを発表している。その影響で株価は一時大幅下落した。無配転落の主な理由は、米国のオフィス向け不動産ノンリコースローンの損失に備えた引当金の発生と、米国金利上昇に伴う有価証券の含み損処理を行ったこと。業績面が、われわれの受け取る金利に影響しないか?

「一定の自己資本比率を維持し経営の健全性を保ったうえで処理をしております。また、預金金利は業績より市場環境や競争事業とリンクしています。業績の影響で預金金利が下がることはありません」

「しまホ!」0.25%

 BANK普通預金の利払いは毎年2月、8月の第2金曜日の翌日(土曜日)。日々の預金残高で金利を計算し、半年分がまとめて振り込まれる。つまり頻繁に出し入れしないほうが得。生活決済資金ではなく、サブバンクとしていつでも引き出せる金庫代わりに使うのがいい。とはいえ急にお金が必要なときは、ゆうちょ銀行ATMから手数料無料で何度でも入出金可。

 あおぞら銀行以外で話題なのは、島根銀行スマートフォン支店「しまホ!」だ。「しまぎんふるさと普通預金」が0.25%。国内の普通預金では現状、最高金利である。地銀だが島根に行く必要はなく、全国からスマホで預けられる。入出金はセブン銀行ATM、ローソン銀行ATMで。平日日中は回数制限なく手数料無料だ。

 主要ネット証券の一角、松井証券も23年10月に銀行サービス「MATSUI Bank」を開始した。住信SBIネット銀行のマツイ支店という位置づけで、普通預金金利は0.2%だ。セブン銀行とローソン銀行のATMにアプリとキャッシュカードを対応させており(その他キャッシュカード対応ATMあり)、入出金手数料が無料になるのは月5回まで。松井証券のサービスだが、松井証券での投資が必須ではないのでご安心を。

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