(イラスト:おーるい みちひさ)
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 物価高で家計を守りたくても、給与は上がらず節約はもう限界。そこで提案したいのは、お金の置き場所を変えること。おすすめの普通預金と定期預金を紹介する。AERA 2024年7月15日号より。

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AERA 2024年7月15日号より

 元本保証は譲れない。「金利上昇局面なのはわかったが、個人向け国債などは面倒」な人は、普通預金の置き場所を変えよう。現在、窓口がある一般的な銀行の普通預金の金利は0.02%。それが10倍になる銀行がある。地味に人気なのが、あおぞら銀行BANK支店(原則ネット専用)の普通預金で、金利は0.2%だ。同行BANK企画部部長の生越(おごせ)大輔さんに取材した。最近の口座数はいかほど?

「BANKはスタートから5年目ですが、20年7月末が17.3万口座でした。24年6月末が約74万口座ですので、約4.3倍に増えました。普通預金残高は初年度の約5倍、2兆円台に乗せています」

金利0.2%の原資

 なぜ0.2%の金利を出せるのか。その原資が知りたい。

「当行は有人店舗が19店舗でBANKはネットで預けていただきますので、コストが抑えられる点がまず挙げられます」

 あおぞら銀行は旧日債銀で、従来、事業再生や買収関連ファイナンスなどに強い。新興企業や中小企業向け融資にも積極的で、企業向け貸し出しにより利益を稼いでいる面がある。主力はノンリコースローンを含む投資銀行業務で、審査には高い専門性が求められる。それゆえ利鞘も相対的に高くなる。

「BANKは個人のお客さま向けの魅力的な預金にサービスを集中しています。住宅ローンも取り扱っていません。ユーザーインターフェースの充実などは最低限の保証としています」

 便利にすればするほどシステム管理コストがかさむ。そこをシンプルにして預金金利に特化しているわけだ。しかし普通預金金利は定期預金と違い、毎日見直し。明日下がっても文句は言えない。金利上昇局面とはいえ0.2%がずっと続くか心配。

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。「AERA」とアエラ増刊「AERA Money」の編集担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などの経済関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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