国賓として22日から英国を公式訪問中の天皇、皇后両陛下。注目されているのが、陛下と雅子さまがそれぞれ留学していたオックスフォード大学への訪問だ。陛下は著書『テムズとともに』で留学当時の思い出をつづり、結婚30年の節目にあたって昨年に復刊された際には、あとがきに「遠くない将来、同じオックスフォード大学で学んだ雅子とともに、イギリスの地を再び訪れることができることを願っている」と書き足していた。その陛下の思いが今回、実現することになった。
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「オックスフォードの2年間は、私たち二人にとって、本当にいろいろなことがあって、一言ではとても表現できないような日々でした。オックスフォードでのそれぞれの学生生活について、楽しかったこととか、研究の話、あるいはどういった方々とお会いしてどのようなことをしたかとか、そういった話をすることがあります」
英国訪問に先立つ19日、記者会見に臨んだ陛下は、雅子さまと交わす「思い出話」について明かした。
同じオックスフォード大でも、陛下の留学先はマートン・カレッジ、雅子さまはベイリオル・カレッジと異なるものの、当時を楽しく振り返っているようだ。
「雅子からは早朝に起きてボートの練習に参加した話などを聞くことがありますし、私自身も回数は限られていますけれども、テムズ川でマートン・コレッジのボート部の人たちと一緒に練習をしたことがあり、そういった共通の話題もあります」
英国とのチャンネルを築く「役目」
浩宮時代の陛下は学習院大を卒業した後、23歳だった1983年から85年までの2年4カ月をオックスフォードで過ごした。
平成の天皇の侍従として皇室に仕え、駐英公使として英国での勤務経験もある多賀敏行・中京大学客員教授は、こう話す。
「英王室はいまだ欧州王室のなかで絶対的な存在です。そして、日本の皇室がお手本としてきた英王室とチャンネルをつくるのは、皇位継承者として大切な役目のひとつでもありました」