外務省在外研修のため渡英し、オックスフォード大学ベイリオル・カレッジに入学した小和田雅子さん(現・皇后さま)=1988年10月撮影

「ウッソー!」の反応に困った陛下

 2年に及ぶ滞在中には、日本人観光客と遭遇することもあったようだ。

外出時には、できる限りジーンズなどのラフなスタイルで歩くようにしていた。私と顔を合わせた日本からの観光客も最初は目を疑ったらしい。若い女性から目の前で「ウッソー!」と言われたときは、「ウッソー!」の本義を知らず、どう反応していいか迷った

 また、記者会見で陛下は、雅子さまとは「蜂蜜色の石の建物などが非常に印象的」なコッツウォルズや、クライスト・チャーチ・メドーを散策した話を、おふたりの間でよくしていると話した。

 さまざまな出来事があった英国での生活。若き日々を、おふたりが懐かしく思い出されている様子がうかがえる。
 

 陛下は、「私にとっての青春の記憶である」とした著書『テムズとともに』のあとがきを、こう結んでいる。

遠くない将来、同じオックスフォード大学で学んだ雅子とともに、イギリスの地を再び訪れることができることを願っている

 願いがかなったオックスフォード訪問では、おふたりで一緒に新しい思い出を作ることになるのだろう。

(AERA dot.編集部・永井貴子)

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