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鎖から解き放たれる
いま、後輩たちには「管理職に就いたほうが楽だよ」と伝えている。時間的にも金銭的にも裁量が増え、仕事がやりやすくなった。「働かされている自分ではなく、動かしていける自分」を感じられる。多忙な時は躊躇なくお金を使えるようにもなった。自由度が増えて「鎖から解き放たれていく感覚」があるという。
以前は自分の目標達成だけしか考えていなかったが、いまは視点も目標軸も変わった。上昇志向があったわけではないが、最近は「さらに上のポジションを目指してもいいかも」と思うようになった。中間管理職と経営層には力の差があり、「まともにぶつかっても勝てない。経営会議に入れれば、提案したことがどう話し合われているのかが分かって動きやすくなるだろうな」と感じるからだ。
最近、小学生の娘が将来の夢として「私もママの会社に入る!」と伝えてくれた。母親の働く姿が楽しそうに映っているのかな、と嬉しく思っている。(フリーランス記者・山本奈朱香)
※AERA 2024年6月17日号より抜粋
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