救急車を呼ぶか否かの判断は?

「救急車の現場に到着するまでの時間も以前より長くなってきています。本当に救急車が必要な人のもとへの到着が遅れ、病院に搬送するのが遅くなってしまう。自分や、自分の身内になにかあったとき、救急車がなかなか来なかったらどう思うのか。徴収に抵抗感を抱く方もいらっしゃるでしょうが、わが身にも降りかかりかねない話だと、想像を巡らせてほしいと思います」(島崎さん)

 救急車を呼ぶか否か。いざというときに一般人が判断するのは非常に難しい。松阪市の担当者は「必要だと思ったら、ためらいなく呼んでください」と強調する。

 一方で私たちができることもある。緊急時に備え、かかりつけ医との関係をどう作っておくか。急な病気やけがで救急車を呼ぶか迷ったときの電話相談窓口「♯7119」などを利用してほしいと、島崎さんも呼びかける。医療を受ける側も、あらかじめ備えを考えておくことが大切だ。

(國府田英之)

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國府田英之

國府田英之

1976年生まれ。全国紙の記者を経て2010年からフリーランスに。週刊誌記者やポータルサイトのニュースデスクなどを転々とする。家族の介護で離職し、しばらく無職で過ごしたのち20年秋からAERAdot.記者に。テーマは「社会」。どんなできごとも社会です。

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