イラスト:サヲリブラウン

 改めて、料理は味や量でおなかを満たすだけでなく、見た目や食べ方、醸されるムードで心も満たす文化なのだと気づきます。ひとりで静かに食べたいときはお蕎麦屋さんへ足を運び、女友達の話をじっくり聞くときには居酒屋に集合するように、私たちはおなかの空き具合とは別に、無意識に「場」を選んでいる。

 忙殺されると、空腹なのに食べたいものがわからないときがあります。そんなときは、心のモードを自分で把握できていないのでしょう。今度そうなったら、食べ終わったあとにどんな心持ちになっていたら私は満足するのかを考え、そこから逆算してメニューを考えてみようと思います。

AERA 2024年5月27日号

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