ドレイクはカナダ出身だが、そのアメリカン・ポップ・カルチャーへのレファレンスは相変わらず的を得ている。
現地時間2024年4月30日の朝、ケンドリック・ラマーによるドレイクへ向けた辛辣なディス・トラック「Euphoria」が公開された。その後、ドレイクがどう反応するのか注目が集まる中、彼はある映画からの動画でケンドリックの威嚇を笑い飛ばしたようだ。
ドレイクは30日の夜、1999年の人気ラブコメ映画『恋のからさわぎ』のワンシーンを自身のインスタグラム・ストーリーに投稿した。映画の佳境に入ったこのシーンで、ジュリア・スタイルズ演じる主人公キャットは、故ヒース・レジャー演じるパトリックの嫌いなところを列挙した詩を教室で読んでいる。だが、ドレイクが投稿した映像は、最後に彼女がパトリックを全く嫌っていないと認める前に切れており、ウィンクする顔と失恋の絵文字がキャプションに添えられている。
ドレイクが投稿したシーンで、キャットは「あなたの話し方も髪型も嫌い。運転の仕方も見つめ方も嫌い。その大きなダサいブーツも私の心を読む癖も嫌い。あなたのことが嫌いすぎて気分が悪くなる、韻を踏んでしまうほど!本当に。いつも正しいあなたが嫌い。あなたが嘘をつくのも嫌い。私を笑わせるのも嫌いだし、泣かせるのはもっと嫌い。あなたがそばにいないのも電話してこないのも嫌い」とノートを読み上げている。
ドレイクはこの映像で、ケンドリックが「Euphoria」の中で、ドレイクの“最大のヘイター”であるとラップし、「お前の歩き方、話し方が嫌いだ/お前の服装が嫌いだ/こそこそディスるやり方が嫌いだ/もし俺がやるなら、それは直球だ」とディスったことに触れているようだ。
ドレイクが、ケンドリックとのビーフでポップ・カルチャーに言及したのはこれが初めてではない。今年4月、彼は「Push Ups」の歌詞で「なんだこれ、20対1か?」と問いかけ、映画『キル・ビル』で主人公を演じるユマ・サーマンが大勢の敵に囲まれ、日本刀を構えている写真を投稿した。これに対して、53歳のユマが自身のインスタグラム・ストーリーに映画に登場する象徴的な衣装の写真で反応。「これがいる? @champagnepapi」とドレイクに尋ねると、数時間後に彼は「はい、お願いします。俺のペンは服部半蔵の刀です」と返信した。
ドレイクがバイレイシャル(二人種)であること、息子との関係性、そしてその芸術性をケンドリックが攻撃した「Euphoria」にどのように応戦するのか注目が集まっている。