――周囲から「誰に対してもナチュラルでフラットだ」と評される。
八木:人に興味がないわけではありませんが、あまり人に執着がないんです。だからこそ誰ともフラットに接することができる。子どもの頃に神輿をやっていたこともあって、二回り以上離れた年上の方と一緒にいることが多かったんです。
それによって、割と早い年齢から物事を客観視できるようになったのは大きいかもしれません。客観視する性格は今の仕事にも生きていると思っています。
あと、相手が今どういうメンタルで、どういう言葉がほしいのかがなんとなくわかるんです。基本的にはそれを踏まえて会話をしている気がします。
可能性は無限大
――5月6日、まもなく27歳を迎える。
八木:さらにアラサーになります(笑)。年を取るのはすごく楽しいです。毎日全力で過ごしているのでレベルアップしかしてないと思っています。ということは、30歳になったらもっとレベルアップしているということ。経験値によって纏うオーラも変わっているだろうし、どんな30歳になれているかが楽しみです。
アーティストにしても役者にしても、僕が仕事をする上で一番大事にしていることは限界を決めないこと。自分が無理だと決めてしまったらその時点で無理になってしまう。僕はもっといろいろな世界を知りたいし、もっともっといろいろな経験をしたい。
まだ出会えてない監督の方、脚本家の方、キャストの方々はたくさんいるので、自分の可能性は無限大だと思っています。別にパーフェクトになりたいとは思っていませんが、常にチャレンジャーであり続けたいんです。
(ライター・小松香里)
※AERA 2024年4月15日号より抜粋