大学お笑いサークル最大勢力の「LUDO」がある早稲田大
大学お笑いサークル最大勢力の「LUDO」がある早稲田大

 こうした大学お笑いサークルの中でも最大勢力とされているのが、早稲田大のインカレサークル「お笑い工房LUDO(ルード)」だ。約200人の所属学生のうち早稲田大生は半分で、もう半分は他大学から集まる。出身者は前述のGパンパンダに加え、ハナコ(18年キングオブコント優勝など)の岡部大、にゃんこスター(17年キングオブコントなど)のアンゴラ村長、ピン芸人のひょっこりはんなど、枚挙にいとまがない。

「早稲田大には長い歴史をもつサークル『早稲田寄席演芸研究会(寄席研)』もあり、漫才やコントをやる人もいるのですが、LUDOのほうがよりポップでテレビ向き。寄席研はお笑い好きの玄人に刺さるようなネタをしている、という違いがあります」

 これらの大学お笑いサークルは、スポーツの大学選手権のように、大学対抗戦を行っている。有名なのは全国の学生芸人の頂点を決める夏の大会「大学芸会」と、お笑いサークルの頂点を決める冬の大会「NOROSHI」だ。NOROSHIは15年から始まった大会で、漫才、コント、ピンの3部門に、各お笑いサークルがメンバーを選出。3部門を総合した得点で競い、トップを決める。

大学お笑いの東西対決 同志社の衝撃

「YouTubeにNOROSHI出場者のネタの動画がアップされているのですが、LUDOの出場者はいつも上位に入っていて、動画もたくさんアップされています。そのため、お笑いに興味を持っている学生が学生お笑いについて調べると、最初にLUDOにたどり着きます。スポーツの強豪校に入るのと同じように、LUDOで自分も成長したいという学生が、早稲田大以外からも入っているのだと思います」

 そんな学生お笑いの世界が揺れ動いた一つの「事件」がある。

「NOROSHIは関東の大学お笑いサークルが中心の大会だったのですが、5年ほど前に、同志社大の喜劇研究会(喜劇研)が突然出場して、ものすごくウケたのです。関西勢はこんなに面白いのかと、関東の学生お笑い界に衝撃が走りました」

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OBOG芸人の活躍で母校のお笑いサークルも活性化