一瞬、売れっ子放送作家さんたちと肩を並べて仕事ができるという幸運に恵まれましたが、普通の人とは順番が逆になっただけで、その後、ADの仕事をみっちりやることとなりました。

 ただ、これがのちの縁を呼び込むことにつながったんです。

「たまたま」を無駄にしない

「お前、面白いな!」

 とある番組の「占い企画」の打ち合わせに呼ばれたあと、たまたま隣に座った偉い放送作家さんが、僕にそう言ってくれました。

 ところが、それだけで終わらなかったのです。とあるラジオのプロデューサーさんに、「面白いヤツがいる」と、僕のことを紹介してくれたのです。

 その方がまた、ラジオ局の携帯電話サイトを作っている会社に僕を紹介してくれて、そこで占い企画を始めることとなり、毎月の継続的な仕事ができるようになりました。

 先ほどのテレビ局でも、お世話になったプロデューサーさんが毎月仕事をくれて、おかげで僕は、アルバイトを辞めることができました。

 今思えば、テレビの占い企画のためにたまたま呼ばれたあのとき、縁がつながっていなければ、僕はごはんが食べられるようにはならなかった。

 あの偉い放送作家さんが、「面白いな、こいつ」と思ってくれなかったら、今の僕はいない。

 たまたまの「運」から「縁」が生まれて、その縁がつながって、今僕はその人たちに「恩」を返そうと思っています。

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「運」が「縁」につながるとき