「雅子さまは、皇室の新年の4つの行事では、いわば『梅春もの』のお色で、登場されました。新年祝賀の儀では慣例に則り白いロングドレス、新年一般参賀でもオフホワイトのドレス、講書始めの儀では、淡いブルーのドレス、そして最後の歌会始めも、オフホワイトのドレスで締めくくられました」(青木氏)
新年一般参賀では隣に並んだ長女・愛子さまのドレスは雅子さまと袖口のボタンの数が一緒でフォルムもそっくりと話題になったが、愛子さまのドレスも光沢のある清々しい水色だった。たしかに、そのお姿には晴れやかな気持ちになった。青木氏はこうしたドレスに雅子さまの思いを推察する。
「一連の行事に白や明るい色のドレスでお出ましになったお姿を拝見する私達は、お正月の改まった気持ちと、新年を寿ぐ気分を感じるのではないでしょうか。もしかしたら、雅子さまの四季を愛で新年を寿ぐ感覚を大切にするお気持ちが、ドレスの選択に表れたのかもしれないと推察します」(青木氏)
「歌会始の儀」のドレスは2015年にお召しになったものだったが、何度も着用されると、今回のように「あの時のお召しのものだ」と気が付かれてしまうことも当然多いかと思うが、
着回しのルーティンみたいなものはあるのだろうか? 青木氏は「雅子さまが着回しをされる際に、国民に気づかれるか、そうでないか?とは、気にされていないと思います」といい、こう解説する。
「むしろ、着回しされる時には、『その場にふさわしい着こなし』に留意されるのではないでしょうか。例えば、講書始めの儀で着用された水色のドレスは、2008年新年一般参賀で参列された時に着用されていました。その時、雅子さまは皇太子妃でした。雅子さまは、淡いブルーのシンプルなデザインのドレスが清楚でありながら、三連のパールのチョーカーを合わせて、皇太子妃らしい華やかな装いとなっていました。ところが、今回、講書始めの儀では学問と関連した場ですから、アクセサリーは控えめでした。前ボタンだけのデザインに、一連のパールのネックレスは知的な印象でしたね」(青木氏)