ダイニングテーブルの上も床もモノでいっぱい/ビフォー
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5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。

【感動のアフター】家の中がスッキリ、毎日が楽しくなった

case.62 対人関係も改善できた片づけの効果

夫+子ども2人/教育関連

「何をしても、誰と話しても、どこか上の空だったような気がします。いつも『片づけられない自分を隠さなきゃ』という気持ちがあって……」

 こう話してくれた彼女は、ずっと散らかった家に悩んでいました。夫と2人の子どもと4人で暮らす一軒家は、モノであふれ返っていました。

「在宅で仕事をしているので、モノを他の部屋に押し込んでそのスペースだけは確保していました。でも、自分の部屋が散らかりすぎて居場所のない子どもが、そのスペースにも入ってくるようになって、どうにもできなくなってきました」

 さらに彼女を悩ませていたのは、食事の準備。キッチンも散らかっていたので、作業をするスペースがありません。仕事で疲れているのに、片づけから始めて夕食を作るのは本当に苦痛だったと言います。

 結婚して一軒家を購入し、新生活が始まるというときに夫の転勤が決定。転勤先についていき、1人目の子どもを妊娠しました。つわりがひどく、家事がちゃんとできない状態だったけれど、慣れない土地で実家も遠かったのでなんとか頑張って生活をしていました。

 生まれてからは、育児に奮闘する毎日。片づけに充てる時間はありません。夫がまた転勤になり、夫は単身赴任、彼女と子どもは一軒家に戻る生活を始めました。

「そのとき、2人目の子どもがお腹にいました。夫の家族がいろいろと手伝ってくれたんですが、私のストレスになってしまい、連絡などをすべてシャットダウンした時期がありました」

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夫からは「片づけろ」と怒られ