よかれと思って家の中を片づける義母に、自分のプライベートスペースを勝手に荒らされたと感じた彼女。自分で片づけなければいけないとわかっているけれど、育児や仕事に追われてそのまま時間が過ぎていきました。
夫が戻り、子どもたちと4人での生活が始まっても、なかなか家の中は片づけられません。夫からは「片づけろ」と怒られることも。
彼女が仕事を変えようと転職活動を始めたとき、ふと家の中に目を向けて気づきました。
「自分でも『この空間にいるのがいやだな』って感じたんです。今、やらなきゃいけないことは、仕事を探すことじゃなくて家のことなんじゃないかなって」
同じタイミングで家庭力アッププロジェクト®のことをSNSで知ると、「絶対にやる!」と決めて参加しました。
プロジェクトでは、同じように片づけに悩んでいる人たちが集まります。その仲間の存在は、彼女を大きく変えてくれました。
「私、いつも人よりも下のところにいるって感じていました。でも、ここに来たらみんな一緒。すごくきれいで素敵な人も、バリバリとお仕事をされている人も、みんなそれぞれ悩みや弱い部分があるんだなって。今までなんとなく抱いていた人への恐怖心がなくなったんです」
“家を片づける”という同じ目標に向かって、それぞれが忙しい生活の中で、一歩でも半歩でも進もうと頑張る仲間の姿に勇気づけられました。
片づけ方を知らなかった彼女は、プロジェクトを通してモノの手放し方がわかり、家族が暮らしやすい家にするにはどうすればいいかを学びました。
家がきれいになると、夫や子どもたちが家事を自分から手伝ってくれるようになりました。家の中が動きやすくなり、どこに何があるかわかりやすくなってきたからでしょう。
彼女は家の中だけでなく、頭の中も整理できたと感じていました。
「私、今まで頭の中もぐちゃぐちゃだったんです。何か意見を求められても、考えるスペースがなかったように感じます。でも、片づけ終わってからはクリアになって、相手に求められることに対して的確に自分の意見を言えるようになりました」