ゼリー商品向けや業務用などとして今も生産=フジッコ提供
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 独特の食感がクセになるナタデココ。中高年世代は1990年代前半のブームを覚えている人も少なくないだろう。ブームから約30年が経つが、「国内唯一のメーカー」としてブームを支えたフジッコ(神戸市中央区)は今でも生産や商品開発を続けている。流行当時や現在の状況を担当者に聞いた。

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 ナタデココはココナッツの果汁が酢酸菌の一種「ナタ菌」によって発酵し、固まったものだ。見ためは寒天に似ているが、ナタ菌が合成するのは食物繊維の一種「セルロース」。中でも、ナタデココのそれは植物由来のセルロースに比べて細くて強い特徴がある。

 そのため食べた時にはコリコリとした独特な食感がある。

発売当時のパッケージ=フジッコ提供

 フジッコによれば、ココナッツウォーターにナタ菌や砂糖、酢などを加えて8~10日ほどすると、表面部分に厚さ1~2センチのコンニャクのような繊維層ができる。これをサイコロ状に切って加熱すればナタデココのでき上がりだ。その後、シロップ漬けにするなどして味を整え、作り始めてから10~14日ほどで出荷できる状態になるという。

 フジッコのヨーグルト・デザート事業部で現在、ナタデココを担当する上田茉奈さんは次のように話す。

「もともとは1989年頃、飲食店でデザートとして出されるようになっていたナタデココに目をつけた社員が、当社でも扱うように提案したようです。国内で大きなブームになる前のことでしたが、話題になりそうなので『じゃあ、作ってみようか』ということで生産を始めました。当社の50年史などに記録が残り、今でも語り継がれています」

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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