千秋楽となった会場

 このところ『キネマの神様』(2021年)、『土を喰らう十二ヵ月』(2022年)など映画への出演が続いたが、沢田が活動の中で最も重きに置いているのはライブ。今回の公演でも「(ライブ以外)なにもする気がない。ライブはよろしいなァ」と話し喝采を浴びていたそうだが、半世紀以上、いい時も悪い時も変わらずに支えてくれたファンと、今なお生の熱狂を共にできるということはミュージシャンとして至上の喜びに違いない。それゆえ沢田はライブに手を抜かない。

 アンコールで歌ったのは、ザ・ローリング・ストーンズの『Satisfaction』。

「75歳になってまだ『満足できない』とシャウトできる歌手って他にいないんじゃないですか。多少歌いにくそうな部分もあるけど、いまだに昔と同じキーで歌いきるし、声量はむしろ大きくなっています。歌手としてまだまだ先に行きたいという思いがファンを感動させるんです」

 とA・Jさん。

 最近、沢田のライブチケットは入手困難らしい。昭和歌謡の全盛期、和製ロックの草創期を担った老ミュージシャンが、令和の今でも往時に勝るとも劣らぬステージングを繰り広げていると知り、興味を持つ若いファンが多いようだ。現在進行形の生ける伝説として歌い続ける沢田。今後のさらなる活躍に期待したい。

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