大宮エリーさんと須山さん(撮影/写真映像部・高野楓菜)

 作家・画家の大宮エリーさんの連載「東大ふたり同窓会」。東大卒を隠して生きてきたという大宮さんが、同窓生と語り合い、東大ってなんぼのもんかと考えます。今回は東大卒力士、須山さんの趣味の話を伺いました。

*  *  *

須山:大学時代の半分がコロナ禍でした。リモート授業とかが中心だったんで、後期課程(3、4年生)の友達って、マジで一人もいなくて。

大宮:そうか、本郷のときはリモートだったんですか。野外で授業すればいいのにね。

須山:青空教室でよかったですよね。

大宮:リモートの授業は出ました?

須山:いや、(パソコンを)つけてるだけって感じでしたね。

大宮:そうだよね。単位は?

須山:レポートを出して、なんかよく分かんないけど単位をもらうって感じでした。

大宮:必修の授業とか、テストもありますよね。もしかして、テストもリモートであるんですか。

須山:ありましたね。

大宮:そんなのカンニングしまくりでしょう。

須山:……黙秘します(笑)。

大宮:(笑)。週3回の部活がない日は、何してたんですか。

須山:歩いてました。散歩が好きで。

大宮:えー。

須山:東京って、ちょっと歩くと、次の街になるじゃないですか。秋葉原からちょっと歩いたら神保町とか。それが楽しくてフラフラしてました。

大宮:まさか大学から秋葉原までとか歩いてないですよね。

須山:いや。でも駒場から東京駅まで2、3時間歩いたことありますよ。

大宮:散歩の域を超えてますね。

須山:何もないところを歩いても楽しくないですけど、街並みが変わって、「おー、表参道だ」みたいな。青山霊園の大久保利通の墓に行ってみたり、目白の旧田中角栄邸をのぞいてみたりとか。

大宮:テレビで散歩番組できますね。

須山:回ってきたら、一生懸命頑張ります(笑)。

大宮:散歩してて、「ここの町、好き」みたいなの、ありますか。

須山:半蔵門とか千鳥ケ淵のあたりじゃないですか。

大宮:へえ。渋いですねえ(笑)。

須山:半蔵門って、結構静かなんですよね。まわりに繁華街とかもなく。

大宮:お堀があるよね。

須山:その景色もきれいで。

大宮:皇居とかも行きますか。

須山:今もたまに行きますね。ちょっと散歩して、芝生で寝転がります。

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