宝塚側は「加害者も被害者もいない」
宝塚歌劇団の幹部は10月7日の会見では「加害者も被害者もいない」と発言。さらに11月14日、新理事長に就任予定の村上浩爾取締役は会見で「そのように言われているのであれば、証拠となるものをお見せいただけるよう提案したい」と言葉は丁寧であるが、''パワハラ(いじめ)があったと言うなら証拠を出せ''と、言っているのに等しい。
「パワハラ行為の中に、''ヘアアイロン事件''があると言われているが、これはパワハラやいじめの次元を超えており、明らかに傷害事件です。警察の介入も視野に入れるべきでしょう。第三者委員会を設置するにしても、歌劇団が依頼する形にはなりますが、その独立性は保障されています。それゆえ、依頼主が隠したいことも調査で明らかにするだけの権限を持っているのです」(同)
小川氏は、調査結果があまりにも劇団寄りの内容だったことに驚いたという。
「旧ジャニーズ事務所の特別調査チームは、当時社長だった藤島ジェリー景子氏の退任まで求めるという厳しい姿勢に徹しました。それと比較すると、歌劇団の“外部調査”に問題があるのは明白でしょう。特に、異常な長時間労働だけを認め、いじめとパワハラについては否定したという調査結果には、普通の視聴者でも違和感を覚えたと思います。この事件でも25歳の女性が亡くなっています。果たして歌劇団は彼女の命の尊厳を真剣に考えていたのか、疑問を抱かざるを得ません。宝塚歌劇団の幹部はもちろん、聞き取りの対象者である劇団員も協力すべきであり、正直に話すべき。真相究明が一番重要です」(同)