あなたの家に使わないパソコンは眠っていないだろうか?
あなたの家に使わないパソコンは眠っていないだろうか?
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 あなたの家に、使っていないパソコンが何台、眠っているだろうか。2003年にいわゆる「PCリサイクル法」が制定され、家庭用パソコンも回収の対象に含まれて今年で12年目だ。基本的にパソコンの処分はメーカーが責任を持ち、「PCリサイクルマーク」がついたパソコンはメーカーが無償で引き取るルールとなっている。リサイクルマークがついていない場合は数千円の処分料がかかるが、メーカーに引き取ってもらうのが基本だ。

 だが、この引き取り方法がメーカーごとに異なるほか、非常に面倒くさい。とはいえ、いつまでももそのままというわけにはいかない。PCリサイクル法が施行されてから、粗大ごみとしての処分もできないパソコンは、どう処分すればよいのだろうか。

■パソコン処分業者に頼む

 基本はメーカーに連絡して引き取ってもらうのだが、これが面倒。そこで登場するのがパソコンリサイクル業者だ。パソコン専門の業者もあれば、家電なども含めて扱う業者も多い。少しネットで検索すれば非常に多くの業者が見つかる。なかには送料が無料という業者もある。

 注意しなければならないのは、パソコンの年式などによっては有料になる場合があるほか、地域によって送料が有料だったり、引き取ってもらえない機種があったりと、業者で条件が違うことだ。事前にこの条件を確認しておこう。また、データ消去サービスを行っている業者もあるので、「データ消去証明書」を発行する業者を選ぶと、安心だ。

■なぜ無料で引き取ってくれるの?

 基本的に、リサイクルマークが付いていないパソコンは処分するのにコストがかかる。だが、多くのパソコン処分業者は無料で引き取ってくれる。そのカラクリは簡単だ。業者は引き取ったパソコンを分解して、使えるパーツは売り、使えないパーツでも金属部品は売る。さらには、パソコンに使用されるレアメタルも売却できる。ここから、パソコン処分業者は利益を得ているのだ。

■データ処理は大丈夫?

 パソコンを引き取ってもらう場合、最も気になるのが保存されているデータだ。仮にデータを消去しても、実は、見かけ上、読みとれないようにしているだけで、実はHDDにデータは残っているのである。専用のソフトを使えば読み出すことが可能なのだ。

 パソコン処分業者のなかには、データ消去サービスを行っているところもある。だが、できれば自分できちんとデータは処理しておきたい。その場合、「物理フォーマット」が望ましいだろう。フリーの「物理フォーマットソフト」を使えば、完全にデータを消去できる。

 それでも不安ならば、HDDだけを取り外して処分してもらう手段もある。HDDならば、不燃ごみとして処分できる自治体がほとんどだ。それほど場所も取らないので保管してもいいし、市販のHDDケースを買ってくれば外付けHDDとして使うこともできる。

 パソコン処分業者にお任せで“簡単”を取るもよし、HDDだけは自分で処分する“安心”を重視するもよし。いずれにせよ、使わなくなったパソコンを何台もオブジェにしておくのは非生産的だ。“断捨離”ではないが、これを機に部屋の中を見渡してもいいだろう。

(ライター・里田実彦)

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