カセットテープは死なず!
カセットテープは死なず!
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 かつては全国津々浦々にまで普及し誰にも使われていたのに、あっと言う間に姿を消し、いつしか忘れられてしまったような製品がある。その一つが、カセットテープだ。だが、今でもカセットテープは生産されている。むしろ、最近、わずかながら磁気テープの生産量は増加傾向とも言われる。2012年にはソニーがカセットテープの新製品を発売され、アメリカでもレコードの復興と同様、カセットテープも復活の兆しをみせているという。

 カセットテープとは、磁気テープを取扱いやすいようにカセットに収納したもので、1963年にフィリップス社が開発、その後世界中に爆発的に普及した。その用途の多くは「音楽鑑賞用」である。カセットレコーダーやカセットデッキ、ラジカセなど、録音再生用の機器も爆発的に普及した。あの「ウォークマン」もカセットテーププレーヤーだ。

 だが、CDの登場で状況は一変する。さらにMDの普及もあり、カセットテープは市場から姿を消していった。やがて、主要メーカー各社がカセットテープの生産を相次いで終了してしまう。

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