
国内の運用会社別純資産総額でぶっちぎり首位の野村アセットマネジメントが、ついにNISA向けのインデックス型投資信託を設定した。破格の低コストに業界もネットも騒然。マジか? 「AERA Money 2023秋冬号」より。
【図表】野村「はじめてのNISA」投資信託全5本の激安コストはこちら
運用資産残高78兆円(2023年6月末現在)を誇る資産運用業界のガリバー、野村アセットマネジメントが「はじめてのNISA」シリーズの運用を開始した。
品ぞろえは「日経225(日経平均株価)」「TOPIX(東証株価指数)」「S&P500」「全世界株式」「新興国株式」に連動する5本。
信託報酬と呼ばれる運用コストが安い。
一番高い「新興国株式」でも0.1859%(年率、税込み/以下同)だ。
つみたてNISAで一番人気の「S&P500」に連動する「米国株式」は0.09372%である。
低コストで知られる三菱UFJアセットマネジメントの「eMAXIS Slim」、アセットマネジメントOneの「たわらノーロード」、ニッセイアセットマネジメントの「〈購入・換金手数料なし〉」などと同レベルの業界最安水準である。
全世界株式が安すぎる
特に驚きなのは「はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)」だ。信託報酬は、米国株式(S&P500)よりさらに低い0.05775%。
おそらく、日興の「TracersMSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式)」の信託報酬0.05775%にそろえたのだろう。こちらは2023年4月に設定されている。
この影響か、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」も9月8日から同率に信託報酬を下げると発表した。
なお、Tracers全世界株式は信託報酬から“外に出す”形の「その他費用の上限0.03%」が上乗せされるため最大0.08775%となる。
その他費用は目論見書の作成費用、監査法人などに支払う費用、指数の商標使用料などに使われる。
eMAXIS Slimやたわらノーロードなどの低コスト投信シリーズは、目論見書の作成費用や指数の使用料は信託報酬に含まれている。
さて、野村のはじめてのNISAシリーズはどうか。