舞台「DREAM BOYS」より。第一幕終盤、帝国劇場のステージ中央で、ひとりスポットライトを浴び、新曲「光」を切々と歌い上げる渡辺翔太の姿には、「帝劇の0番」を堂々と務める座長らしい貫禄が。渡辺の稀有な声の良さを存分に引き出すこの曲は「歴代の方たちと、ちょっと雰囲気変えたいな」と考え、演出の堂本光一に「切なく儚く見える」バラードをリクエストしたという(写真/岡田晃奈)

重圧を退け0番に立つ

「渡辺で良かったと思ってもらえるように」「約1カ月全力で」演じると決意を述べていた渡辺。公開稽古後の会見でも「帝国劇場の0番に立つということは、やっぱりかなり重圧も感じます」と語った。0番とは舞台中央の立ち位置を示す言葉で、主役を指す。この舞台のオファーを受けたとき、「僕でいいのかなっていう不安感があって」一度は断ったというが、結果は何よりも、エンディングを迎えてセンターに立った渡辺の満ち足りた表情が物語っている。同会見で共演者の森本慎太郎が口にした「やっぱり堂々としていましたね。かっこよかったですよ。0番、似合うなと思って」という言葉も、照れくさげに、しかし晴れやかな笑みで受け止めていた。

 千秋楽を待つまでもなく、「渡辺で良かった」の声は、巷にあふれるに違いない。(編集部・伏見美雪)

※AERA 2023年9月25日号には、この公演の20点以上の写真が掲載されている。

AERA 2023年9月25日号

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