黒蜜に集まる外来種のハヤトゲフシアリ。寒くなると、甘いものを食べるという=2018年11月、福岡市東区、九州大の村上准教授提供

 岡山県の担当者によると、今回のコカミアリはアリ用の誘引剤で捕獲することになったが、「ヒアリやアカカミアリを捕獲するのに有効ということで、そのスナック菓子を使っています」と話す。

 さらにその後、「コカミアリについてはピーナッツバターが好物」という環境省の専門家からのアドバイスを受け、市販のピーナッツバターで調査中だ。幸いなことに現時点でコカミアリは見つかっていないという。

アリはチョコが好きではない?

 アリは甘いものを好みそうだが、そう簡単な話ではないらしい。

 アリの生態に詳しい九州大の村上貴弘准教授は「外来アリの多くは何でも食べる雑食性で、好むエサは共通している」と言う。

 時期によっても変わり、気温が高い季節は脂っこいものを好む。具体的には、「とんがりコーン」やポテトチップスといった揚げた菓子、またはシーチキンなどだ。寒くなってくると、砂糖水など甘いものを好むという。

 村上准教授は、時期によって好みが変化する理由を、こう解説する。

「アリは、暖かい時期はエネルギーをすぐに使う必要がなく、そのため脂をエネルギーとして体内に貯蔵しています。他方、寒くなってくると体温を上げる必要があるため、すぐにエネルギーに変わる糖質が必要になってきます。日本のアリも雑食性が多く、同じような性質があります」

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アリはチョコレート好きなのか