朝倉は格闘家の枠を超えて活動している。人気YouTuberとして名を馳せ、21年に設立したアマチュア格闘技団体「BREAKING DOWN」はYouTubeの大人気コンテンツに。実業家としても成功を収めている。アパレルブランド、不動産投資、エステサロンなど様々な事業を手掛け、年商が30億円以上であることを明かした時もあった。

 スポーツ紙デスクは、朝倉についてこう語る。

 「ここまでファンもアンチも多い存在はいない。カリスマ的な存在ですね。格闘家のブランディングを高めた功績は大きいですよ。多忙な日々を送っているなかで、格闘技は片手間でなく真剣に取り組んでいた。賢い人間なので現役の格闘家であるからこそ、人気を得ていることを自覚していると思います。格闘技が振るわないようだったら、YouTubeも魅力が半減する。やられっぱなしで終わる性格ではないので、ケラモフやクレベルにリベンジしたいでしょう。ただ、すぐに再戦できる立ち位置ではない。もう一度はい上がるためには、もう一度圧倒的な強さを見せるしかない」

 現在31歳。朝倉に残されたキャリアは決して長いとは言えない。王座に返り咲くためには、海外での武者修行を含めて環境を大きく変えることも考えなければいけない。YouTuber、実業家として成功を収めているが、プロの格闘家として屈辱的な敗戦が目立っていることに気持ちは満たされないだろう。朝倉はケラモフに敗れた試合後に自身のYouTubeを更新。「悔しいという展開じゃなかったので、ちょっと虚無感がある。すぐにリベンジできるほど簡単な世界じゃない。なかなか厳しいものがある。今は今後を考えている余裕がない」と語り、「RIZINでも俺が勝てる選手はたくさんいるが、そことやって満足してるようでは辞めたほうがいい。やるんならトップを目指さないといけない。今後のことはいろいろ考えて答えを出したい」とコメントした。今後の去就について明言しなかったが、格闘家としての魂は消えていない。動画の終盤に「多分やり返しにいきますよ。軽々しく言えないけど、ここで終わるわけにはいかないでしょ。気持ちはそっち側にだいぶ傾いてる」と現役続行に意欲を示した。

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