心理カウンセラーで「自分中心心理学」を提唱する心理相談研究所オールイズワン代表の石原加受子さんは、「マウントを取る人は、自己評価が低いのが特徴。上手な対処法は、マウントの勝ち負けに参戦せず、試合を放棄することです」と話す。石原さんが監修した『心理学でわかる 女子の人間関係・感情辞典』(朝日新聞出版)から、マウントを取る人の特徴と上手な対処法を紹介する。
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何にでも張り合ってきてマウンティングをしようとする人はどこにでもいるものです。そんな人は実は、ありのままの自分では愛されないと思い込んでいて、他者との比較でしか自分の価値を信じられません。
経済的な豊かさやファッションセンス、社会的地位など目に見える表面的な勝敗にこだわることで、心の中の悲しみ、不安、虚しさから目をそらし、ようやく自分を保つことができる。
本人も気づかないうちに、張り合うことが人生そのものになっています。同じ土俵に上のぼって勝負に参加してくれる相手を常に探しているのです。
ですから、最初から勝負にならないとわかっている相手には近寄ってきません。あなたがするべきことは、何を言われても「同じ土俵に上らない」と決めることです。勝ち負けの世界から身を引くことを、あなた自身が決意してください。
この話題を振ったら張り合ってくるな、と予測がつくときは黙っていましょう。それでも彼女が勝負を挑んできたら「今、その話はしたくないな」「そんなことで張り合いたくないんだ」「張り合うのって疲れない? もうやめようよ」など、自分の気持ちを正直に伝えることで“試合放棄”を通告しましょう。
とにかく相手のペースに巻き込まれないことです。「ふーん、そうなんだぁ。じゃあね」くらいの気持ちで、心理的にも物理的にも距離を置きましょう。
■もし自分がマウント女子の陰口を言っていたら自己評価が低いサイン
ただし、無視と陰口はNGです。ただでさえ自己評価の低い人を軽蔑や哀れみの目で見ることは、あなたのほうから攻撃しているのと同じです。それでは「勝負を降りた」ことにはなりません。