ただ、安倍後援会の幹部は、

「吉田氏は無所属で出馬して、林外相と相まみえる、という主戦論を語る人もいる」

 と牽制(けんせい)するなど、容易にはおさまりそうにない。

「10増10減」に伴い、比例区の中国ブロック(鳥取、島根、岡山、広島、山口)では、広島県と岡山県でもそれぞれ選挙区が1減となり、計3減となる。

「その分、比例区にまわる小選挙区の現職議員も多くなります。山口の新3区は、吉田氏が比例にまわることが半ば決まっているようなもの。ただ、他の候補者との兼ね合いで6番、7番という当落スレスレの順位になる可能性があります。昭恵夫人は、吉田氏の小選挙区での公認が難しいことは十分わかっているはずです。茂木幹事長への“陳情”は、吉田氏を比例順位で有利にしてもらうための駆け引きでしょう」

 と自民党幹部が話す。

 前回、2021年の衆院選で自民党が比例中国ブロックで獲得したのは6議席。林外相が選挙区、吉田氏が比例という裁定が濃厚な情勢だが、昭恵氏のさらなる秘策はあるのだろうか?

(AERA dot.編集部 今西憲之)

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