【米ビルボード・ソング・チャート】モーガン・ウォレン通算8週目の1位、バッド・バニー初登場8位
【米ビルボード・ソング・チャート】モーガン・ウォレン通算8週目の1位、バッド・バニー初登場8位
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 モーガン・ウォレンの「ラスト・ナイト」が通算8週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 5月6日付から今週(6月3日付)まで5週連続、1位に到達した3月18日付から非連続で通算8週目の首位を獲得した「ラスト・ナイト」。

首位獲得週
3月18日
4月15日
4月22日
5月6日
5月13日
5月20日
5月27日
6月3日

 今週の集計期間(2023年5月19日~5月25日)にエアプレイが6,540万回(3%増加)、ストリーミングが3,270万回(1%減少)、セールスは9,000(1%増加)をそれぞれ記録して、エアプレイ・チャートで5位をキープ。ストリーミング・ソング・チャートでは通算10週目の首位を獲得した。デジタル・ソング・セールス・チャートでは2位から5位に順位を下げたが、売上は前週から若干数伸びている。

 ジャンル別では、カントリー・エアプレイ・チャートで4週目の首位を獲得。ポップ・エアプレイ・チャート、アダルト・ポップ・エアプレイ・チャート、アダルト・コンテンポラリー・チャートではそれぞれTOP20にランクインして、カントリー・ソング・チャートでは首位獲得週を16週目に更新した。

 「ラスト・ナイト」の大ヒットもあり、収録アルバム『ワン・シング・アット・ア・タイム』は今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で初登場から12週目の首位を獲得した。Billboard 200で12週連続首位を獲得したのは、1998年1月24日~3月9日付まで16週を記録した映画『タイタニック』のサウンドトラック以来で、初登場から12週連続で首位を獲得したのは、 1976年10月16日~1977年1月8日付まで13週(累計14週)をマークした、スティーヴィー・ワンダーの『キー・オブ・ライフ』以来約46年ぶり、史上2作目の快挙となる。

 カントリー・アルバム(定義はカントリー・アルバム・チャートにランクインした作品とする)に限定すると、「エイキー・ブレイキー・ハート」(最高4位)などのヒットを輩出したビリー・レイ・サイラスの『サム・ゲイヴ・オール』が17週連続(1992年6月13日~10月3日付)を記録して以来、約31年ぶりの記録を更新している。

 続いて2位には、先週の3位からマイリー・サイラスの「フラワーズ」が再浮上。前週から2%ほど減少したが、今週も8,970万回と高水準を維持して、エアプレイ・チャートでは通算15週目の首位を獲得した。15週は、1990年12月に集計が始まったエアプレイ・チャート史上6番目に長い記録で、コロムビア・レコードの楽曲としては、アデルの「イージー・オン・ミー」と同率の最長記録を更新している。

26週 ザ・ウィークエンド「ブラインディング・ライツ」(2020年)
18週 グー・グー・ドールズ「アイリス」(1998年)
16週 マルーン5「ガールズ・ライク・ユー feat. カーディ・B」(2018年)
16週 マライア・キャリー「ウィ・ビロング・トゥゲザー」(2005年)
16週 ノー・ダウト「ドント・スピーク」(1996~97年)
15週 アデル「イージー・オン・ミー」(2021~22年)
15週 マイリー・サイラス「フラワーズ」(2023年)

 シザの「キル・ビル」も先週の4位から3位に上昇し、R&Bソング・チャートでは23週目の首位を獲得。R&B/ヒップホップ・ソング・チャートでも今週21週目の首位を獲得して、リル・ナズ・Xの「オールド・タウン・ロード」を上回り、同チャートでの史上最長記録を達成した。

21週 シザ「キル・ビル」(2022~23年)
20週 リル・ナズ・X「オールド・タウン・ロード feat. ビリー・レイ・サイラス」(2019年)
18週 リル・ナズ・X&ジャック・ハーロウ「インダストリー・ベイビー」(2021~22年)
18週 ドレイク「ワン・ダンス feat. ウィズキッド&カイラ」(2016年)
16週 ロビン・シック「ブラード・ラインズ feat. T.I.&ファレル」(2013年)
15週 メアリー・J.ブライジ「ビー・ウィザウト・ユー」(2006年)

 レマ&セレーナ・ゴメスの「カーム・ダウン」も先週の6位から4位に上昇して、最高位を更新。また、約1年前から集計が始まったアフロビーツ・ソング・チャートでは首位獲得週を史上最長の39週目に更新している。

 先週8位にTOP10入りしたトゥーシーの「フェイバリット・ソング」は、5月19日にリリースしたフューチャー参加のリミックスが反響を呼び、今週5位にTOP5入りを果たしている。

 リミックスのリリース効果で、セールスは226%増加の9,000、ストリーミングは12%増加の2,240万回、エアプレイも15%増加の3,640万回にそれぞれ跳ね上がり、今週最も伸びた曲に贈られるSales Gainer、Streaming Gainerをそれぞれ獲得。ラップ・ソング・チャートでは3週目の首位を獲得した。

 エスラボン・アーマード&ペソ・プルマの「Ella Baila Sola」は5位から6位に順位を下げたが、ラテン・ソング・チャートでは8週目の首位を獲得。先週2位にデビューしたリル・ダークとJ.コールのコラボレーション「オール・マイ・ライフ」は今週7位にダウンして、8位にはバッド・バニーの新曲「Where She Goes」が初登場した。

 5月18日にリリースした「Where She Goes」は、今週の集計期間にストリーミングが2,340万回、エアプレイが290万回、セールスは2,000をそれぞれ記録。Hot 100でのTOP10入りは通算10曲目で、2023年では5月6日付で5位を記録したグルーポ・フロンテラとのコラボレーション「un x100to」に続く2曲目のタイトルを獲得した。

 昨年5月にリリースした大ヒット作『Un Verano Sin Ti』からは、「Moscow Mule」(4位)、「Titi Me Pregunto」(5位)、「Despues de la Playa」(6位)、「Me Porto Bonito with チェンチョ・コルレオーネ」(6位)の4曲がTOP10入りしたが、それ以降ゲスト参加やコラボレーションを除く楽曲としては、初のランクインとなる。

 メトロ・ブーミンの「Creepin' with ザ・ウィークエンド&21サヴェージ」は、先週の7位から9位にダウン。先週9位にランクインしたルーク・コムズの「ファスト・カー」も10位に順位を下げたが、エアプレイは52%増加の1,980万回を記録して、今週最も伸びた曲に贈られるAirplay Gainerを獲得している。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは6月2日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「ラスト・ナイト」モーガン・ウォレン
2位「フラワーズ」マイリー・サイラス
3位「キル・ビル」シザ
4位「カーム・ダウン」レマ&セレーナ・ゴメス
5位「フェイバリット・ソング」トゥーシー
6位「Ella Baila Sola」エスラボン・アーマード&ペソ・プルマ
7位「オール・マイ・ライフ」リル・ダーク feat. J.コール
8位「Where She Goes」バッド・バニー
9位「Creepin'」メトロ・ブーミン with ザ・ウィークエンド&21サヴェージ
10位「ファスト・カー」ルーク・コムズ