6段階で混み具合がわかる(株式会社ナビタイムジャパン提供)
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6段階で混み具合がわかる(株式会社ナビタイムジャパン提供)
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 電車を利用して通勤や通学をしている人にとって、満員電車は最大の悩みともいえる。なるべくラッシュには巻き込まれたくないが、予定通りに目的地に着くためには仕方がない、と諦めているそこのあなた、こんなスマートフォン向けサービスがあるのをご存じだろうか?

 株式会社ナビタイムジャパン(本社・東京都港区)はこのほど、スマートフォン向け乗換検索アプリ「乗換NAVITIME」(iOS/Android対応、無料)のiOS版に、電車の混み具合を予測する「混雑予報」機能を追加した。

 「混雑予報」機能は、対応する路線の時刻表を表示した際に、列車の種類(各駅停車や急行など)と、その列車の行き先の間の混雑予測がアイコンで表示されるというもの。車内の混雑度をはじめ、ベビーカーを利用した状態でも乗車可能かどうかの目安も確認できるのだ。混雑が発生しやすい平日の午前6時半から10時までの時間帯に対応している。

 アイコンは、「空いている」から「とても混雑」といったレベルまで、混雑度に応じて6段階で表示される。また、ベビーカーを広げたまま乗車するスペースがあるかどうかも、一目で分かるようになっている。

 例えば、人が6人立っているマークに加え、ベビーカーマークの横に「困難」の文字が表示される6段階目のアイコンでは、乗客同士がぎゅうぎゅうに触れ合って、押しつぶされそうな満員状態を表しており、ベビーカーを広げたまま乗り込むのは、ほぼ不可能と言える。

 まずは、通勤・通学時間帯に非常に混雑するうえ、複数の種類の列車が走っているため、同じ時間帯でも、列車の種類による混み具合の差が分かりやすいのではないか、という理由で、東急電鉄の田園都市線・渋谷方面を走る列車で、この機能の実施が始まった。

 この機能は、「通勤・通学ラッシュの時間帯でも、空いている列車もある。それぞれの列車の混み具合を可視化できないか」という社内の声をきっかけに開発された。約3カ月かけて実地調査を行い、予測システムを完成させた。今後、Android版でも機能の追加を予定している。

 利用している路線を走る列車の混み具合が、前もって分かれば、より空いている列車を選んで乗ることもできるし、混雑した電車に乗らざるを得ない場合でも、心構えができそうだ。

 同社は今後、ユーザーの要望などに応じて、対象路線を拡大していくとしているため、今後の展開に期待しつつ、自分でもよく使う路線への対応を求める要望を出してみてはいかがだろうか。

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