PC関連製品などを手掛ける、株式会社バッファローは、自動暗号化機能などを搭載した、外付け大容量ハードディスク(HDD)製品「HD-LXVU3Cシリーズ」の6TBモデルを10月下旬に発売した。
HDDの容量は年々増加している。『ASAhiパソコン』が創刊された1988年には、HDDの容量は、30MB前後ぐらいの容量しかなかった。それから26年後の現在、6TBの外付けHDDが今回発売される。単位の違いにピンとこない方も多いと思うが、6TBという数字は、30MBのHDDで約21万台分に相当する。
当初、HDDには文字データや簡素な画像データなどしか入らなかったが、今では、音楽データや写真データだけでなく、4K画質の動画データに至るまで、永続的に保存する役割を担っている。
今やHDDには、写真アルバムやCDラック、そして撮りためたビデオテープの山が、全てHDDの中に詰め込まれていると言えるのだ。
ただ、心配なのがプライバシーの問題である。重量が1kgしかなく、片手で持ち運べる大きさでしかないため、いつの間にか外付けHDDが持ち出されていた、という事態も起こり得るのだ。
そこで、本製品は「自動暗号化モード」を搭載している。これは、保存されたデータを自動的に暗号化することで、万一HDDが盗まれたり紛失したりしても、データの流出を防ぐことができる。誰かがHDDを持ち運んで、別のパソコンからHDDにアクセスしようとしてもパスワードが必要になるため、データは守られるのだ。
また、大容量になると、大きなデータを他のHDDなどに移動する際に転送速度が遅くなる問題がある。そこで本製品では、USB3.0対応に加えて、バッファロー独自の技術「TurboPC EX2」で、より高速な書き込み速度を実現した。
この「TurboPC EX2」は、ファイルを圧縮して、HDDに保存するという技術で、これによって容量が最大1.2倍になる。ファイルを圧縮することで、データを効率化して転送することで、何もしない状態と比べてより早いデータの転送を可能にした。
次に問題となるのが、待機電力だ。そこで本製品では「スーパーeco」機能を搭載している。パソコンの電源をオフにした際、連動して本製品の電源もオフになるが、この時の待機電力を0.15Wに抑えている。従来モデルに比べて、実に約97パーセントの省電力化を実現した。近年ますます値上がりする電気代にも安心と言えるだろう。
なお、「自動暗号化モード」や「TurboPC EX2」といった機能は、「Windows Server 2003/2003R2」や「Mac OS」などのOSでは利用できないので注意が必要だ。