フィリー・ソウルを代表する名曲「ミー・アンド・ミセス・ジョーンズ」で知られるR&Bシーンのレジェンド、ビリー・ポールが4月24日に亡くなったことが分かった。81歳だった。
ビリー・ポールは1934年生まれ。若くしてビリー・ホリデイらに影響されジャズ・クラブで歌い始め、1952年には最初のレコーディングを行う。その後、兵役等を経て名プロデューサー、ケニー・ギャンブルのバック・アップでソウル・シンガーとして再デビュー。ギャンブル&ハフによる流麗なプロデュース・ワークと、スムースかつソウルフルなヴォーカルで、ソウル・クラシックスの数々を誕生させてきた。
「ミー・アンド・ミセス・ジョーンズ」は70年代に一世を風靡した所属レーベル、フィラデルフィア・インターナショナルにとっても、“Billboard Hot 100”と全米R&Bチャートの両方でNo.1という初の栄冠をもたらした。また、同曲は1973年にグラミー賞も受賞。現在のR&Bを形作った一曲、とも言われている。ビリー・ポールはそのキャリアを通じて15枚のアルバムを発表。最も新しいものは1988年の『Wide Open』となる。2008年には来日公演も行っている。
報道によると、ビリー・ポールは膵臓(すいぞう)がんを患っていたとのこと。彼の死を受け、多くのファンやミュージシャンがその死を悼んでいる。