以上のような字数稼ぎとも取れる、というか完全に字数稼ぎの言い訳を頭の中で数秒で思い巡らせていると、
「……あの、」
恐怖に震えたようなママさんの声。
怒られる。
瞬時にそう思いました。
なにせ、ほぼ毎日のように妻に怒られている僕です。
怒られることに関しては僕はエキスパートスペシャリストです。
なぜにエキスパートとスペシャリストをくっつけたのか分かりませんし、1つで充分な気もしますが、てか何をそんなに怒られることを自慢げに書いてるのか自分でも分かりませんが、とにかく「あの……」という、どこか、ほの暗さ漂う、そのママさんの声に僕は戦慄しました。
「あの……佐藤さん、いつも、見てます」
安堵。アンド。&。
近年、こんなに安堵の気持ちに包まれたことはなかった気がします。
「……あ、ありがとうございます。あの、いや、あんまり可愛かったので、ちょっと、つい変顔して……」
「わあ、嬉しい」
修羅場の炎に包まれかけたコンビニは、幸運にも温かい空気に満ち溢れたという、なんでもない日常のなんでもない1コマでございました。
ただ、そのとき僕、ほぼ寝巻きのようなジャージにボッサボサの頭。
変なおじさんはキーポン。