彼はある動画で、九九が完璧には言えない様子を見せたのですが、後日、「あれはエンターテインメントだ」という発言をしていたようです。果たして、そこにエンターテインメントは必要だったのでしょうか。
もし、ゆたぼんが学校に行かないという選択をしたうえで、何か素晴らしいことを成し遂げたならば、不登校児は元気や勇気をもらえることでしょう。しかし、九九にさえつまずく姿を見せたのでは、逆に「やっぱり学校に行っていないから……」というマイナスの認識を世間に広げてしまうのではないでしょうか。それは、不登校児にとって「いい迷惑」にしかなり得ないのではと危惧しています。
彼は、「アンチがごちゃごちゃ嫉妬しているだけ」など、よく人を見下すような発言をしているようです。しかし私は、率直に言って今の彼に嫉妬する要素、つまり「うらやむべき何か」がどのあたりに存在するのか、いまいちよく分かりません。
■学校に行かないことのイメージをプラスに変えてほしい
ただもし今後、「うらやむべき何か」を世の中に理解してもらうことができたなら、きっと不登校児は勇気づけられると思います。「不登校児に勇気を与える」ために、クラウドファンディングまでしたのですから。彼がすべきことは、「アンチが嫉妬している」と切り捨てることではなく、アンチを含む世の中の人に、「学校に行かない選択をした」自分をどう理解してもらうかではないでしょうか。
せっかく、YouTubeという全国に発信できる武器と知名度があるわけですから、不登校児35人に対してだけではなく、日本全体の不登校児に勇気を与えてほしいなと感じます。「学校に行かないこと」に対する世の中のイメージを、プラスのものに変えてくれることを、願っています。