世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と関連団体が2020年に開いた“合同結婚式”に、地方議員が多数招待され、旅費などを教団側が支払っていたケースがあることを、招かれた議員が明らかにした。専門家は「違法な寄付の可能性がある」と指摘している。
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20年2月、旧統一教会は関連団体とともに「天地人真の父母聖誕100周年及び天宙聖婚60周年記念行事」「ワールドサミット2020」を韓国で開いた。
旧統一教会の「本山」がある清平の「清心平和ワールドセンター」で2日間にわたって開催されたイベントのプログラムを見ると、
<聖水儀式><聖婚問答>といった内容が書かれている。
かつて合同結婚式で“祝福”を受けたという元信者がこう話す。
「イベントは、表向きは旧統一教会の創始者の文鮮明と韓鶴子を祝福するという内容になっていますが、実質的には合同結婚式です」
AERAdot.が確認した資料によれば、合同結婚式など、この時のイベントに50~60人の地方議員の参加が確認できた。
参加したある地方議員が話す。
「国会が開会中で、国会議員が参加できないということで、地方議員に声がかかった」
兵庫県からは少なくとも7人の地方議員が参加していた。その一人、西宮市の坂上明市議会議長はAERdot.の取材に、
「うそも隠しもしません。旧統一教会の誘いで韓国に行ったのは事実です」
と認め、そのときの詳細を語った。
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―参加のきっかけは何だったのでしょうか。
「昔から知っている旧統一教会の方のお誘いを受けたので」
―20年2月は安倍晋三元首相の銃撃事件前ですが、合同結婚式は社会的に問題があると言われていました。
「最初に聞いた時は、ワールドサミットという世界の指導者が集まるイベントへの参加でした。それが国際展示場で開かれ、その翌日だったかに旧統一教会関連の記念行事に出席しました。それもワールドサミットの一つかと思っていたら、ウェディングドレスを着た女性がたくさんおられて、聞けば合同結婚式も兼ねているというような話でした」