杉山奈津子(すぎやま・なつこ) 1982年、静岡県生まれ。東京大学薬学部卒業後、うつ病によりしばらく実家で休養。厚生労働省管轄医療財団勤務を経て、現在、講演・執筆など医療の啓発活動に努める。1児の母。著書に『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』『偏差値29でも東大に合格できた! 「捨てる」記憶術』など多数。最新刊は『東大ママの「子どもを伸ばす言葉」事典』。静岡市で少人数制塾「杉山塾」(http://fancynancy.jp/sugiyamajuku/)を運営中。ツイッターのアカウントは@suginat
杉山奈津子(すぎやま・なつこ) 1982年、静岡県生まれ。東京大学薬学部卒業後、うつ病によりしばらく実家で休養。厚生労働省管轄医療財団勤務を経て、現在、講演・執筆など医療の啓発活動に努める。1児の母。著書に『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』『偏差値29でも東大に合格できた! 「捨てる」記憶術』など多数。最新刊は『東大ママの「子どもを伸ばす言葉」事典』。静岡市で少人数制塾「杉山塾」(http://fancynancy.jp/sugiyamajuku/)を運営中。ツイッターのアカウントは@suginat

 この方法は、子どもを勉強させるためにも活用できそうです。たとえば宿題でやらなければならない計算ドリルがあったとします。このとき、1ページだけ見せて、「今日はこの10問全部を解こう」と言ったとしたらどうでしょうか。きっと子どもは、「なんだかたくさん解かなくてはいけなくて、嫌だなあ」と拒否反応を示すでしょう。なんだか大変な努力をしなくてはならない気がしてきます。

 では、やるべき問題数を最初から2倍に設定して説明したらどうでしょうか。20問が書かれた2ページを見せたうえで、「今日はこの半分だけ解けたらOKにしようね」というわけです。

■ゴールの決め方によってストレスが軽くなる

 同じ問題数でも、前者では「10問という大量の問題を全部解かなくてはいけないのか」といううんざりするような気持ちになるのに対し、後者では「20問のうち10問でいいなら、さっさとできるのではないか」という前向きな捉え方になるのではないでしょうか。私も漢字のプリントをわざと2枚用意して、「今日は1枚だけやればいいよ」という手法を、よく息子に使っています。

 このように、ゴールをどこに決めるかによって、やる気に差が生まれてきます。回数をたくさんこなしたいならば、ゴールを少しだけ多めに見積もってみると、ストレスや負担感が減って、いいのではないでしょうか。

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