「コンビニ百里の道をゆく」は、49歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。
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ローソングループが手がける事業は、コンビニだけではありません。チケット販売のローチケ(ローソンチケット)、本やCD販売のHMV&BOOKS、映画館のユナイテッド・シネマなど、さまざまなエンターテインメント事業を展開しています。
しかも、それぞれの分野でのシェアはトップレベル。エンタメ分野で非常に高い競争力を発揮できていることで、収益面でもグループ全体の柱になっています。
もちろん、コンビニ事業との相乗効果も非常に大きいものがあります。店頭でチケットが買えるということは、お客さまにご来店頂く動機の一つとなり、集客効果が見込めます。
また、あるアーティストやアニメキャラクターとコラボレーションをすれば、全国に1万5千店あるローソンの店頭でキャンペーンを張ることができる。先方にとっても宣伝効果が高いので、WIN-WINの関係になれるわけです。
店舗で商品を買うことで、抽選で特別なライブに参加できる、といった仕掛けもできる。商品とのコラボレーションも含めて、ローソンがエンタメ事業を手がけていることで実現する企画はとても多いのです。
最近では、EXILE TETSUYAさんがレシピやカップのデザインをプロデュースした「アメージングカフェラテ」の販売が実現しました。1月8日にはご本人が横浜の店舗で実際の店員に扮し、カフェラテを販売してくださいました(スゴイ!!)。
こうしたイベントができると、お店のオーナーやクルーのみなさんも元気になります。現場の活性化という意味でも、エンタメ事業を持っていることは強みです。
夢や希望にあふれるエンタメから、幸せを感じることはとても多い。エンタメ事業を持つことは、「私たちは“みんなと暮らすマチ”を幸せにします。」というローソンの企業理念の実現にもつながると考えています。
※AERA 2019年2月18日号