「コンビニ百里の道をゆく」は、47歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。
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8月6日は、今年2回目となる「土用の丑(うし)の日」でした。この時期は、ローソンでも大々的なキャンペーンを張って「うなぎ蒲焼重」や関連商品を盛り上げます。
「今日はあの会社に行っておすすめしてみよう」「新しい工場ができたから営業してみよう」などと店舗は一丸となって「うな重」を売る。本部も全力でサポートする。昨今は「土用の丑の日」が、チームローソンが一致団結できる「お祭り」になっています。
「うな重」のクオリティーも、年々上がっています。われわれが目指すのは、コンビニチェーンの枠を超えうなぎ専門店も含めた中での「日本一」。今年は九州産の「新仔(こ)うなぎ」を使いました。通常、うなぎは3年から5年かけて成長するのですが、新仔うなぎは生まれて1年未満の若いうなぎ。身がふっくらしているのはもちろん、皮まで柔らかく、脂(あぶら)も乗っています。
実際に名店のうな重と食べ比べましたが、遜色ない仕上がり。まだの方はぜひ、次の機会にお試しください。
個人的な夏の楽しみといえば、家族とのキャンプです。最近はなかなか行けないのですが、土日に1泊2日で、車にテントを積んで、長野や静岡などの緑豊かな場所で「非日常」を味わいます。
昨今は「グランピング」と呼ばれる豪華なキャンプが人気のようですが、私は電気やシャワーなんかない、自然の中のキャンプ場がいい。テントを張って、火を起こして、ご飯を作って、食べて、寝る。そして、日の出とともに起きて子どもたちと川や海で遊ぶ。とてもぜいたくな時間です。
夏の一大イベントですから、私も張り切ります。1週間前には豚バラ肉の塊を買ってきて、塩やハーブをすりこんでなじませ、熟成させます。それをキャンプ場に持っていき、段ボールで作った自前のスモーカーでじっくり燻(いぶ)せば、自家製ベーコンの出来上がり。ついついビールが進みます。朝食には焼いて食べ、昼はこれをカルボナーラに。家族にも人気のメニューです。
※AERA 2017年8月14-21日号