2000年に本のECサイトとして日本に上陸したアマゾン。いまやあらゆるものを扱い、他の追随を許さない巨大ECサイトに成長した。一方で、アエラが行ったアンケートでは、回答した137人のうち「アマゾンを使っている」と答えた人が96%。同時に、「できれば使いたくない」と答えた人が44%もいた。拡大の原動力は。便利なのに不安にさせるものの正体は。AERA 2017年7月24日号では「アマゾン」を大特集。
昨年12月末時点でアマゾン社員は世界に34万1400人。今年1月には米国で、10万人規模でフルタイム社員を募集すると発表した。どんな採用が行われているのか。
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事業が拡大するにつれて、従業員数も爆発的に増えているアマゾンジャパン。「amazon jobs」という採用サイトを見ると、7月13日現在、勤務地を東京に限っても525件の求人が出ている。フェイスブックやLinkedInなどのSNSで採用情報を発信し、2012年からは毎年、新卒も採用している。
激戦を潜り抜けて入社した新卒、中途の4人と人事の責任者に、「アマゾンで働くということ」について聞いた。
●エンジニアに英語面接
──みなさんの現在の仕事を教えてください。なぜアマゾンを選んだのですか?
森本:4月に新卒で入社し、5月にファッション事業部に配属されました。アマゾンを志望したのはいい意味で予測不可能だと思ったから。展開が早すぎて5年後も想像できない。そこにワクワクしました。
中山:僕も今年の春に新卒で入社しました。アマゾンウェブサービス(AWS)のエンジニアです。多くの企業が使うAWSなら、幅広い知識を得られると思いました。
クランツ:法務担当責任者をしています。1990年代前半から日本で働き、アマゾンには1年前に入社しました。大局的にリスクをみて、会社を保護しながらどうカスタマーエクスペリエンスを改善できるのか、そういったことを考えています。
黒川:私は08年入社で、当時シアトルで働いており、シアトルから日本をサポートするJPブラウズというチームに入りました。先月からライフ&レジャー事業部に所属しています。
──採用試験の過程で印象に残ったことはありますか。
中山:英語の面接がありました。エンジニア職ではめずらしいかも。留学経験があり、英語でディスカッションするサークルをやっていたので、グローバルに活躍できそうだなと展望が広がりました。