三井デザインテック「『働く』をデザインした先」三井デザインテック ソリューション推進部 マーケティング推進室 マーケティングチームチームマネジャー 大川貴史(42)撮影/写真部・外山俊樹
三井デザインテック
「『働く』をデザインした先」

三井デザインテック ソリューション推進部 マーケティング推進室 マーケティングチーム
チームマネジャー 大川貴史(42)
撮影/写真部・外山俊樹
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 アエラにて好評連載中の「ニッポンの課長」。

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 現場を駆けずりまわって、マネジメントもやる。部下と上司の間に立って、仕事をやりとげる。それが「課長」だ。

 あの企業の課長はどんな現場で、何に取り組んでいるのか。彼らの現場を取材をした。

 今回は三井デザインテックの「ニッポンの課長」を紹介する。

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■三井デザインテック ソリューション推進部 マーケティング推進室 マーケティングチーム チームマネジャー 大川貴史(42)

 住宅、商業施設、医療福祉……幅広い分野で空間デザインが重視される現代。三井デザインテックの大川貴史は、海外の先端デザインの情報を集めたり、ユーザーの好みなどを調査・分析したりするマーケティングチームの責任者だ。

 ここ数年、トレンドに大きな動きを見せている分野は、オフィス。個別のデスクを持たないフリーアドレス制を採用する企業が、日本でも増えているのはその証拠だ。生産性を高めるため、コミュニケーションが活発になる空間づくりが求められているという。

「たとえば、気軽に話せる開放的な打ち合わせスペースやカフェテリアを設けたり、周りの動きが感じとれる大きなテーブルを配置したり。環境が変われば、働き方も変わります」

 そう話す大川の働き方のキーワードは「発想力」。顧客の依頼を待つのではなく、自ら発想し提案することが自分たちの業務だと位置づけている。

 獨協大学経済学部卒業後、1996年に入社。これまでキャリアを重ねた七つの部署のうち、四つは新しく始めた事業だ。前例がない場で独自の発想を生かし、着実に結果を出してきた。アメリカのオフィス家具イベント「ネオコン」の定点観測も、大川の提案によって2013年に始まった。

 8人の部下の発想力を生かすため、「トレンドミーティング」を2週間に1回開くのも大川の発想。カジュアルな雰囲気のスペースに集まり、仕事内容に関係なく、食や文化など各自が気になる情報を自由に発表、新しい気づきを得る機会にしている。

 週末は仕事を離れて、12歳と10歳の子どもたちとの登山を楽しみ、トレイルランニングでは72キロもの山道を走る。

 トレイルランニングと仕事は似ていると感じる。

「自ら考え、一歩踏み出すのは勇気がいる。でも、走り続ければゴールできるんです」

(文中敬称略)

※本稿登場課長の所属や年齢は掲載時のものです

(ライター・安楽由紀子)

AERA 2015年12月28日―1月4日合併号