アナログなのは写真だけではない。月謝や給食費、教材費などをそれぞれ費目ごとにぴったりの額を封筒に入れ、子どもに持たせる決まりだ。保護者会で口座引き落としを提案したが、通らなかった。

 神奈川県の公立小学校に1年生の息子を通わせている30代後半の会社員の女性も、学校のアナログぶりに悩まされている。

 休むときは、連絡帳にその旨を書いて友だちに預けるのだ。子どもが病気になるとただでさえ、病院を予約したり仕事の調整をしたりで朝はあわただしいのに、友だちの登校時間に合わせて連絡帳を預けに行かなければならない。2月に息子がインフルエンザにかかったときもそうだった。しかも、子どもを親にみてもらえたのでたっぷり残業したかったが、連絡帳を友だちの家に取りに行くため午後8時には帰宅した。この現代に「伝書鳩」のようだ。

「欠席の連絡を電話で受けるのは学校側が負担だというのは理解できます。でもせめて、メールで受けてもらえないものか」

(アエラ編集部)

AERA 2016年4月4日号より抜粋