主催するのは「料理合コン」など、食に関する婚活パーティーを多く手がけるエルクーデ(東京)。「たこパ婚活」は、ほぼ毎週末に開催しており、これまでの約300回すべてが満席御礼。しかも、参加者のうち約7割がリピートするという。

 料金は男性6500円、女性3900円。1人参加率は約8割というから、カジュアルな雰囲気ながらも参加者たちの真剣さがうかがえる。

 実は今回、3900円を支払って「本気参戦」してきた独身アラフォーの筆者。たこパどころか、「お天道様に恥じないように生きていれば、いつかはちょうどいい相手と自然に結婚できるはず」とのんびりしすぎたのか、婚活パーティー自体が初めての経験だ。

 しかし、たこ焼きの威力は絶大だった。通常の合コンと比べてみても、自然な流れで相手の食の好みはもちろん、笑いのセンスやきちょうめんさ、気遣いのこまやかさやリーダーシップまでが短時間で見えたような気がした。今回は残念ながら結果に結びつかなかったが……。

 エルクーデ代表の中村祐樹さん(33)によると、たこパや料理合コンなど「食べる婚活」に参加する人は、9割が非喫煙者でまじめなタイプが多いという。職業では男性がIT系、メーカー勤務、エンジニア、研究職、女性では看護師や歯科助手などが目立つそうだ。

「結婚は“生活”です。食の好みや味付けの違いは、ささいだけれど夫婦関係の肝とも言える部分。食に関するお互いの情報を自然に確認しあえるのが一番のメリットですね」(中村さん)

 たこ焼きは、気取らず大きな口を開けて食べるものだけに、相手の「素」が見えやすい特徴もある。そのせいもあってか、成婚率も高く、中村さんのもとには、毎月5件ほど結婚の報告が届くという。

AERA  2016年2月1日号より抜粋

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